退院後のケアについて

20代や30代の人が入院しても、退院すればすぐにもとの生活に戻ることがほとんどです。しかし高齢者になると、退院した後も様々なケアが必要になることがあります。そのため入院が決まったときから、退院後のことを意識しておくことが大切です。

若い世代であれば、たとえ長い期間寝たきりでも、日常生活を送りながら体力を取り戻すことができます。しかし高齢者は、入院で落ちた体力を取り戻しながら、いつも通りの生活をすることが困難になります。そのため、長期入院を終えた高齢者の多くはリハビリに専念するのです。

リハビリの方法は大きく分けて、訪問、通所、入所に分かれています。

訪問のリハビリでは、理学療法士や作業療法士などのリハビリの専門家が、定期的に自宅に通い、トレーニングや食事、生活環境などに対するアドバイスなどを行います。住み慣れた自宅でリハビリができること、自分が住んでいる環境に合ったトレーニングができること、同居人も参加できることなどのメリットがあります。

通所リハビリでは病院や介護施設などに通い、そこでプロからトレーニングを受けます。場合によっては集団でのリハビリも行うので、他人と触れ合い精神的なケアにつながることもあります。

介護施設などに入所すると、一定期間泊まり込みでリハビリを行います。たいていの場合、入院していた病院からの移動、という形になるでしょう。家に戻れないストレスを感じる人もいますが、食事管理から生活リズムまでプロに管理してもらえるので、短期間でリハビリの効果を感じることができます。

退院後の行き先は、専門家と本人の意志の兼ね合いを見て決めることが重要です。またこちらのサイト(http://after-discharge.com)も今後を考える上で参考になるので、併せて読んでみてください。